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第6回「東京をテーマにしたスタイリッシュなオリジナルgifアニメーション」

   

第6回「東京をテーマにしたスタイリッシュなオリジナルgifアニメーション」

連載:GIFアニメーションの可能性-和の融合-

近年、様々なウェブサービスやアプリなどの登場によって、誰もが気軽にgifアニメーションを作成できるようになり、改めて注目が集まっています。たとえ、デザインやグラフィックに関して高度な技術がなくても、素材や見せ方、アイディア次第で魅力的な作品を生み出す事ができるgifアニメーション。そんな、まだまだ可能性を秘めたgifアニメーションを、様々な視点から紹介していきたいと思います。

“和”をテーマに、様々なgifアニメーションを紹介するシリーズ第6回目です。

これまで、日本の伝統文化の1つである浮世絵をgifアニメーションにした作品や、写真を元にしたシネマグラフなどをご紹介してきましたが、今回はオリジナルgifアニメーション作品をご紹介します。アートディレクターの藤田雅臣さんが「東京(TOKYO)」をテーマに作成されたgifアニメーション作品です。

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この作品は、世界各国の都市をテーマにしたタイポグラフィ(活字)の展示を行っているwebサイト「Show us your type」に公開された作品です。スペインとオーストラリアのデザイナーが企画しているこの「Show us your type」では、様々な都市のイメージをその都市の名前(活字)を用いて表現した作品が数多く展示されており、世界で活躍しているクリエイターやデザイナーが参加しています。

今回ご紹介したgifアニメ作品を制作した藤田雅臣さんは、デザインオフィス「tegusu」の代表を務められている、アートディレクター及びデザイナーです。企業や店舗のヴィジュアルイメージ、グラフィックデザイン、webデザインなどにおいて、コンセプトの立案からデザインワークまで、非常に幅広く手掛けられています。
藤田さんはタイポグラフィやロゴなどを多く手掛けられていますが、gifアニメーションで代表的なものとしては、オーダーメイド帽子ショップ「ビリジアン」(http://viridian-shop.com)と共に展開しているwebサイト「Hattrip」にて公開されている作品があります。

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「Hattrip」はタイポグラフィと帽子のある生活を融合したコンテンツで、藤田さんが制作されている“帽子のある風景”をテーマにしたgifアニメーションが印象的です。

さて、今回ご紹介した藤田さんのgifアニメーション「TOKYO」を公開した「Show us your type」には、世界各国のクリエイターの作品が数多く展示されていますが、個人的に印象に残った作品の1つが藤田さんの「TOKYO」でした。「Show us your type」には本当に幅広い国々からクリエイターが参加しており、海外のクリエイターが表現する「TOKYO」の多彩さが楽しめます。中には、いかにも“外国人がイメージする東京(日本)”という感じが色濃く出ているものや、とても奇抜で大胆なデザインの作品も目立ちます。そんな中で、スッキリと洗練されたデザインながら、ほぼ赤と白だけのシンプルな色使いが、逆にインパクトがあって目に留まった作品が今回ご紹介したgifアニメーションでした。
漢字の「東京」からローマ字表記の「TOKYO」に変化する流れが本当に見事で、最後に飛行機が飛んでいくアニメーションも、世界へ向けてさらに発展しようとしている「東京」の活気や勢いが感じられます。また、ラインだけでアイコン的に表現された東京を象徴するランドマークも目を引きました。スカイツリーやNTTドコモ代々木ビル(大時計台)、そして浅草の雷門と思われる鳥居や両国国技館であろう建物もあって、簡素化されたデザインの中に東京の近代的な部分と歴史的・伝統的な部分が巧みに表現されているところが素晴らしいです。

今回のgifアニメーション作品制作について、藤田さんは「tegusu」のwebサイト内で以下のように述べられています。

私の作品は、2020年のオリンピック招致を受け「東京」→世界の「TOKYO」へ変化する様子を表現した。動画のどこで切り取っても、瞬間瞬間のグラフィックが美しくなるよう意識している。

ここで、今回のgifアニメーションから取り出された静止画をいくつかご紹介しましょう。(画像はjpgです)

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どれも静止画としても整ったデザインで、特に3つ目の画像はこのままポスター等にできそうな程に完成されています。そもそも、gifアニメーションの基本原理はパラパラ漫画と同じですから、基になる静止画の質や雰囲気がアニメーション作品全体に影響してくるのは当然の事です。藤田さんのgifアニメーションは、流れるような動きが見ていてとても気持ちの良い作品だと思いましたが、それは一瞬ごとのグラフィック(静止画)の美しさまで意識された、繊細なデザインが活かされているからだと感じました。まさに、海外から高い評価を受ける日本の職人のように、緻密で丁寧な仕事によって制作されたgifアニメーションだと思います。
また「Show us your type」全体のテーマであるタイポグラフィに注目してみても、漢字の「東京」の形からローマ字の「TOKYO」へ変化させるアイディアと、変化していく動き(アニメーション)が本当に秀逸だと思いました。まさに活字がデザインである事、そしてそれがアートになるという事を、改めて知らされた気がしました。

尚、藤田さんの手掛けられたお仕事や作品は、webサイト「tegusu」にて公開されていますので、ぜひご覧ください。

また、webタイポグラフィ展「Show us your type」に公開されている各国のクリエイターの作品も、興味深いものがありますので、世界のクリエイターの感性の違いよる多彩な作品を楽しんでみてください。

取材させていただいたクリエイター・WEBサイト

「TOKYO」
http://tegusu.com/144045/2190024/___civi-logo-typography/showusyourtype_tokyo

「tegusu」
http://tegusu.com/

「TOKYO」(「Show us your type」)
http://www.showusyourtype.com/TOKYO/index.php#left

「Hattrip」
http://hat-trip.com/

執筆者:小木奏英

オモロイモンをこよなく愛する生粋の関西人。音楽系法人、小学校、法律事務所勤務を経て、なぜかエンタメまわりのライターに。座右の銘は「明日は明日の風が吹く」

GIFアニメーションの可能性-和の融合-

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