気になり出したら負け。耳障りなハエの存在が銀行を救った話。『The Fly』

2015/12/24

※本連載ではご紹介する海外クリエイター様に許可を頂いて執筆をいたしております。

連載：海外映像作品の旅

本連載では、海外クリエイターの映像作品を中心にご紹介します。面白い作品から、不思議な作品、感動する作品をピックアップしGIFアニメーションを用いてご紹介します。クリエイターの創作哲学や作られた背景に触れる旅をご一緒しましょう。

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　銀行の前に車を停め、落ち着きのない様子で何かを待つ男。しきりに腕の時計に目をやり、イライラとした様子です。すると、耳元になにやら不快な気配を感じました。ブーンという羽音と共に、目の前を姑息なスピードで往復する小さな影。そう、ハエです。いつの間にやら車内に入り込んでしまった模様。

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　浮き足立っている彼には、その存在が不愉快で堪りません。ハンドルに止まった瞬間を見計らい、平手で一発バシン。ニヤリと口の端を吊り上げたのも束の間、数秒後には再び嫌らしい羽音が響きます。そこで怒りは爆発。ハエ如きの分際が！と言わんばかりに、男は徹底的にハエを殺しにかかります。しまいには、手元のライフルを発砲。端からですと、男が一人で狂っているようにしか見えません。車はボロボロに。

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　ハエの羽音ほど耳障りな存在もありませんよね。気になり出したら私たちの負けです。小さなことで心が乱されないよう、落ち着いた心構えで生活したいものです。それにしても、かの男の暴君ぶりは目に余るものがあります。そもそも、なぜライフルなぞを携帯していたのか。銀行の前で何を待っていたのか。普段は疎まれるハエですが、時に町の平和を守るヒーローになるやもしれません。ハエに翻弄される男の姿が滑稽でとても面白いです。ぜひ、ご覧ください。