戦争の本当の敵とは”戦争そのもの”である。『A battle for peace』
※本連載ではご紹介する海外クリエイター様に許可を頂いて執筆をいたしております。
連載:海外映像作品の旅
本連載では、海外クリエイターの映像作品を中心にご紹介します。面白い作品から、不思議な作品、感動する作品をピックアップしGIFアニメーションを用いてご紹介します。クリエイターの創作哲学や作られた背景に触れる旅をご一緒しましょう。
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先日の8月15日、戦後70年目の終戦記念日を迎えました。あの日からもう70年という年月が過ぎています。十分な期間を経て、日本を取り巻く環境、各国の情勢は大きく変化してきました。このある種当然の変化に対し柔軟に考えを改めようとしないことは、まぎれもなく平和ボケといえるでしょう。しかしながら変化に応じた平和を享受するべく、手に武器を持つことは必ずしも正しい選択とは限りません。
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今回ご紹介する作品はJoost Jansen氏による『A battle for peace』。作品の題意はその命名通り「平和のための戦争」。作品に登場する兵は、長い間上官に「戦争中はナイフを手に持つ以外に選択肢はない」と教え込まれました。そうして第一次世界大戦が開戦すると、彼はその第一線へと送り込まれます。彼は敵兵をよく観察しました。すると敵兵も自分と同じ、死に怯える1人の人間だと気付きました。この瞬間彼はようやく、戦争の本当の敵が”戦争そのもの”であると分かったのです。
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戦争の上に成り立つ平和を本当の平和と呼べるのでしょうか。そのような見せかけの平和の下で、胸を張って生きていくことが出来るのでしょうか。いくつもの軸が絡み合い、決して簡単に答えを出せる問題ではないでしょう。しかし決めるのは私たち以外にはいないのです。
『A battle for peace』by Joost Jansen
【出典】https://vimeo.com/112491820
【Joost Jansen氏 ホームページ】https://vimeo.com/user1440936
執筆:CREM編集部(髙橋深)

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