そこはかとなく好奇心を刺激するクリエイターの秘密基地。

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ある男の「死」を逆再生する。『REW DAY』

   

ある男の「死」を逆再生する。※本連載ではご紹介する海外クリエイター様に許可を頂いて執筆をいたしております。

連載:海外映像作品の旅

本連載では、海外クリエイターの映像作品を中心にご紹介します。面白い作品から、不思議な作品、感動する作品をピックアップしGIFアニメーションを用いてご紹介します。クリエイターの創作哲学や作られた背景に触れる旅をご一緒しましょう。


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 男は埠頭で死んでいた。生魚の匂いが染み付いた地べたに、うつ伏せに倒れて死んでいた。
 倒れているというより、地面に放り出されていたという描写を用いた方が、彼の状態を表すには、適当だろう。外傷は見当たらないどころか、生き物特有の血生臭さというものが全く感じられず、それは、まるで電池が切れてしまった玩具のようであった。遊び疲れた子供が、そのまま片付けもせず、どこかへ行ってしまったかのように、放り出されているのである。また、その無機質な佇まいは、置物のようでもあった。ただ、ハエが二匹ほど、彼の頭上を飛び回っているので、やはり男が死んでいるのであろう。
 

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 埠頭の時間は、ゆっくりと過ぎていく。朝靄を照らす漁船の灯りから、けだるさを覚える昼の日差し、そして、頭上を走るハイウェイの外灯、夕闇を写す人工的なネオンの光へ。男の時間は止まったままだ。
 

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 男は、なぜ、死んだのだろう。発見された一本のビデオテープに、その一部始終が記録されていた。逆再生によって、辿られる彼の記憶と死の真相。そして、それは、私たちに、「人の死の直前」というものが、如何にいつも通りなのかを提示してくれる。
 「今日は素晴らしい一日になりそうだ。」寝起きにそう呟いた男に待っていたもの、それは「死」だったのである。

『REW DAY / a svilen dimitrov film』 from Svilen Dimitrov

【出典】https://vimeo.com/129677228
【Svilen Dimitrov氏ホームページ】http://svilendimitrovart.blogspot.com
執筆:CREM編集部(山岸泰佑)

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