そこはかとなく好奇心を刺激するクリエイターの秘密基地。

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第1回「インパクト!インパクト!インパクト!」AC部ハイテンションアニメの裏側[特集]

      2015/01/04

第1回「インパクト!インパクト!インパクト!」AC部ハイテンションアニメの裏側[特集]

AC部は、インパクトのある絵、ハイテンションで濃厚な独特の世界観が話題のCGアニメーション制作チームです。今回Creator’s MAGAZINEでAC部のGIFマンガの連載が開始することを記念し、全3回に分けてAC部の創作の裏側をお送りします。(撮影:鈴木英隆 執筆:Creator’s MAGAZINE編集部)

第1回「インパクト!インパクト!インパクト!」AC部ハイテンションアニメの裏側
第2回「へこまず貫く力」AC部の生い立ちとは?
第3回「AC部が影響を受けた6人」アニメーターを目指す人へ

クリエイター:AC部 安達 亨/板倉 俊介

AC部のロゴ画像

1999年頃に結成されたCGアニメーション制作チーム「AC部」は多摩美術大学時代に制作した「ユーロボーイズ」がNHKデジタルスタジアム年間グランプリを受賞したのをきっかけに本格的に活動を開始した。暑苦しいリアルなイラストレーションをベースにした濃厚でハイテンションな表現を 持ち味とし、テレビ、CM、PV、webなど、様々な場所にインパクトのあるビジュアルを植え付ける。

【インタビュー特集】「インパクト!インパクト!インパクト!」AC部ハイテンションアニメの裏側

株式会社ライテック/AC部 ©2012年 「未来のライター Jii!Jii!Jii!」

株式会社ライテック/AC部 ©2012年 「未来のライター Jii!Jii!Jii!」

ーー AC部が制作するうえで大切にしていることはどのようなことでしょうか。

 

板倉さん(以下、敬称省略)作品を作るときは、届けたい場所に対してインパクトを与えることができるかを常に意識しています。AC部というとあの独特なイラストという印象が強いかもしれませんが、自分の目指すべきAC部らしさは、「届ける環境と作品との相互作用」にあると思っています。

 

ーー AC部といえば、あの世界観・イラストをイメージされる方が多いかもしれませんね。大切にされているのは届ける場所に対するインパクトなのですね。

 

第1回「インパクト!インパクト!インパクト!」AC部ハイテンションアニメの裏側[特集]

 

板倉 そうです。たとえばコンペなどでも、場とか雰囲気を意識して、どうすればインパクトが発揮されるような作品になるかを考えて制作しています。届ける場所というのはコンペだけでなくて、大学の授業でもあったし、社会に向けたものであったり、若い世代に対してだったりもします。

 

ーー それは、ちょっとした反逆のような気持ちなのでしょうか。

 

板倉 制作の初期衝動は反逆というよりも、「周りをびっくりさせてやろう」って気持ちですね。周りの人が自分たちの作品に反応してくれるということが素直にうれしかったですね。

 

group_inou/AC部 ©2010年 「THERAPY」

group_inou/AC部 ©2010年 「THERAPY」

 

ーー 観客の反応はやはり気になりますか。

安達 そうですね。自己満足で作るわけではなく、視聴者との対話の中で生まれていくので、プラスな反応もマイナスな反応も作品を広めていく糧として受け止めています。

 

ーー インターネットによってフィードバックの環境は大きく変化してるということですね。普段苦労されていることはありますでしょうか。

 

板倉 「常識」と「距離感」ですね。「常識」とはいわゆる世の中のお約束のようなもので、「距離感」はその常識からどれだけ外すことができるということを指してます。「AC部らしい作品を」と依頼をされる方は、常識からの絶妙な距離感を期待されているのだと思います。大学時代はそんなこと全く意識しないままAC部として作りたいものを作っていて、それはそれで弾けた作品が出来たとも思いますが、常識を知らないと距離感が全く掴めないんですよね。

 

 

ーー 「常識」に近づき過ぎず離れすぎずということですね。

 

 

板倉 それと、常識は常に刷新しないとならないんですね。1つ例を挙げると、数年前、スマホは新しもの好きな人だけが持つものだった。でも今は持っている人はたくさんいる。そういった常識の変化に対してどこまで離れたら変なことなんだろうって。自分の感覚を常に新しくしていかないといけないですね。
若い女の子向けの映像の仕事だったら、もちろんまずは社会に届いた時にインパクトを与えられるようなことは意識します。だけど、僕ら若い女の子の常識なんて持ち合わせていませんからね(笑)。自分の好みは徹底的に排除しないといけませんし、手探りで若い女の子の常識を探っています。常識に反発しすぎても受け入れられないわけで、「ちょっと」ズレてるからいいんです。

 

株式会社ライテック/AC部 ©2014年 「Jiiールドカップだ Jii!Jii!Jii!」

株式会社ライテック/AC部 ©2014年 「Jiiールドカップだ Jii!Jii!Jii!」

 

ーー そういった「常識」と「距離感」はどのようにして掴んでいったのでしょうか。

 

板倉 やはり仕事として映像制作を始めてからですね。大学では届ける場に対するインパクトを一番に考えて、好きなものを作っていましたし、そもそも当時は常識に飲み込まれるような環境が無かったんだと思います。回数を重ねていくうちに「これが常識なのか」と、少しずつ自分と他人の常識を整理でき始めました。

 

ーー 仕事を通じて掴んでいったということなのですね。

 

板倉 世の中からウケると何となく成功体験みたいなものが出来て、そこに引きずられてしまうんですよね。そうすると、うまくまとめちゃったな、と感じてしまったりもしますし。「世の中の常識」との距離を意識しすぎてしまって、「変なもの」を作ろう作ろうとしてしまっていたこともありました。そういう距離感を意識しながら、とにかく相手が求めているものを考えましたね。過去の経験に照らしあわせつつ、届けたい場所に対してのインパクトを想定していく。自分のイメージとしては打率としては半々くらいだと思ってます。

 

ーー 作家性(オリジナリティ)を見つけるために重要なことはどのようなことでしょうか?

 

板倉 自分たちがどの場所で戦うのか早く認識することですかね。大学、ニコニコ動画、Youtube、いろいろなコミュニティが世の中に存在していて、それぞれのコミュニティだけでウケるお約束みたいなものがあると思います。その小さな範囲に留まって期待に応え、媚びるだけでは周りが見えなくなってしまう。場所を決めて勝負することも大切かもしれませんが、反抗するように一度その山から外れてみることで見えてくることが必ずあると思います。

 

acbu_02

 

安達 何かを成し遂げるための過程をよく山登りに例える人がいますけど、僕も大枠は同じ考え方です。みなさんその山の頂点を目指して努力しますけど、やっぱり頂点に立てるのは才能のある方などの一握りだと思います。でも、そこでふと周囲を見てみると、実は他の山の頂点以上の位置にいることもあるんです。みんなが上っている山から外れて別の山を登る決断できれば、また違った頂上にたどり着くこともできるのではないかと思っています。自分の作家性を見つけるためには、自分の大切な物を突き詰めるか、山から離れて徹底的に周りとの差異を見つけるかの二つだと思います。

 

板倉 自分の良さは多角的に見てみないと勘違いしてしまうこともあると思うので、山に埋もれてしないためにも、まずは自分の可能性をいろいろと試してみるべきだ思います。

 

 

 

group_inou/AC部 ©2011年 「HEART」

group_inou/AC部 ©2011年 「HEART」

ーー 届けたい場所に対してインパクトを与えることができるか」に徹底的こだわり、作品を作りこむAC部の安達さん、板倉さん、来週(12月29日[月])は「【第2回】「第2回「へこまず貫く力」AC部の生い立ちとは?」と題し、AC部がCGアニメーション制作チームとなるまでの過程をお送りします。

撮影:鈴木英隆 執筆:Creator’s MAGAZINE編集部

 

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【当選連絡の方法】@gifmagazine公式アカウントからメッセージをお送りいたします。

【プレゼント発送】2014年1月中を予定しております。
※写真はイメージです。実際とは異なる場合があります。


 

クリエイター:AC部 安達 亨/板倉 俊介

AC部のロゴ画像

1999年頃に結成されたCGアニメーション制作チーム「AC部」は多摩美術大学時代に制作した「ユーロボーイズ」がNHKデジタルスタジアム年間グランプリを受賞したのをきっかけに本格的に活動を開始した。暑苦しいリアルなイラストレーションをベースにした濃厚でハイテンションな表現を 持ち味とし、テレビ、CM、PV、webなど、様々な場所にインパクトのあるビジュアルを植え付ける。

【関連リンク】
AC部コミュニティサイト:http://www.ac-bu.info/

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AC部 板倉俊介さんのTwitterアカウントはこちら

 - AC部, クリエイター, ハイテンションアニメの裏側 , , , ,

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